DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

音楽理論

オーケストレーション入門講座

8月31日よりSleepfreaksでオーケストレーションの入門講座7回シリーズが始まったようで、これは来年以降のMIDI検定1級受験者にとっても結構助けになる参考資料ではないかと思う。 sleepfreaks-dtm.com 何度かこのブログでも書いたように、MIDI検定1級の課題…

クロマティック・サークル

たまたま以下の記事を読んだら、いわゆるクロマティック・サークル (chromatic circle) に初めて遭遇。私は今まで五度圏サークルしか知らなかったもので、単純だがこういう模式図が和声学習の一助になるとは些か驚きであった。 音を幾何的に見ると将来の可能…

コード理論の新しい教科書

和声すなわちコード進行の理論は、MIDI検定実技では直接必要となる場面はないものの*1、自主制作ではある程度は知っておいた方がよい有用な知識の一つである。 コードの基礎理論に関する手引きやウェブ・チュートリアルの類はそれこそ星の数ほどあって、私の…

コード進行アプローチ再考

先週一部で話題になっていた音楽バラエティ番組「関ジャム」によるJ-POPの音楽理論的な分析がなかなか興味深かった。音楽好きにはすでに広く知られている話がほとんどだったが、要点は簡潔によくまとめられていて一見の価値はある*1。 togetter.com リズム主…

スケール主体の作曲アプローチ

以下の小ネタ記事に対する補記。同じような悩みを持った人が多いせいか、本ブログでは割とアクセス上位の記事であるが、iOS版のGarageBandを触っているうちに、初心者はむしろスケール主体のアプローチで取り組んだ方が主題となるメロディーを着想しやすいの…

金管楽器とポルタメント

MIDI検定1級2013年課題曲演習の一環ではあるが、制作一般論としてトランペットなど金管楽器に登場するポルタメントの譜面解釈とMIDI表現について補足する。 daw-jones.hatenablog.com ポルタメントの表現手段 ポルタメントの表現については、思いつくだけで…

金管楽器のターン表現

MIDI検定1級2013年課題曲演習の一環ではあるが、制作一般論としてトランペットなど金管楽器に登場するターンの譜面解釈とMIDI表現について補足する。 daw-jones.hatenablog.com 譜例と解釈法 上記2013年課題曲の譜面では、以下のようなパターンでターン装飾…

スウィング(シャッフル)とクオンタイズ (2)

以下記事の続きで、本稿では Studio One 3.5 Prime版(以下S3)における具体的なスウィングMIDI入力の方法について記す。 daw-jones.hatenablog.com 2種類の入力手順 S3含めて一般的にDAWでは以下のような2種類の入力手順が考えられる: ピアノロール編集画面…

スウィング(シャッフル)とクオンタイズ (1)

以下の記事で書いた通り、今回のMIDI検定2級2次試験練習曲の一つに8分3連のスウィング(シャッフルまたはハネ)表現が登場した。スウィング調の制作については私も初体験なので、少し掘り下げて書き記しておきたい。 daw-jones.hatenablog.com 基本的な考え…

譜面解釈とMIDI表現 (7) ダブルベース

ダブルベース(コントラバス)の奏法は、弓を使う方法(アルコ)と、弦を指で弾くピチカートの2種類があり、2016年のMIDI検定1級課題曲でも1箇所だけ使い分けが必要である(下記譜例参照)。なお、ダブルベースの楽器自体の解説については下記動画に詳しい。…

譜面解釈とMIDI表現 (6) グリッサンド

グリッサンド (glissando) も管楽器を中心としてMIDI検定1級課題曲ではよく目にする表現だと思う。2016年課題曲ではバスクラリネットに1箇所だけ出現する(下例参照)。 クラリネットのグリッサンドは実際には以下の動画のような演奏となる: www.youtube.com…

譜面解釈とMIDI表現 (5) ホルンのゲシュトップフト奏法

2016年のMIDI検定1級課題曲において、もっとも特異な音色指定は、ホルンのゲシュトップフト奏法である。 作曲者からのメッセージに簡単な解説が書かれていたが、私を含めて管楽器に馴染みのない人にとってはこれだけでは皆目見当がつかないので、YouTubeに多…

譜面解釈とMIDI表現 (4) トリル

MIDI検定1級課題曲では、トレモロ (tremolo) と並んでトリル (trill) も頻出表現の一つである。2016年課題曲では、ピッコロ等管楽器パートに1箇所出現する(下例参照)。 通常は、親音符からスタートして2度上の音*1と素早く交互に弾き、最後のみ3連符にして…

譜面解釈とMIDI表現 (3) トレモロ

2016年のMIDI検定1級課題曲では、バイオリン・パートでトレモロ (tremolo) が2箇所出現する。譜面上は、下図のように、基音に対して斜線を何本か追記することで音符の刻み方(速さ)が指定される。下例の場合、追記斜線2本含めて旗が合計3本ということになる…

譜面解釈とMIDI表現 (2) 変拍子の対応 (Studio One)

MIDI検定1級課題曲では変拍子は当たり前のように頻出しており、たとえば昨年の2016年課題曲では、43小節目の1小節だけ4/4から6/4に拍子が変わっている*1。 因みに2級実技では、転調は2016年2月期の練習曲で1曲盛り込まれているが、変拍子については私が知る…

譜面解釈とMIDI表現 (1) ハープのアルペジオ

今回から何度かに分けて(一気連続せずに五月雨式になるが)、MIDI検定1級課題曲における上級レベルの譜面解釈とそのMIDIデータによる再現方法に関し、1回1トピック限定で備忘録というか事典みたいな感じでまとめていきたいと思う。当然ながら、今までにやっ…

コードネームの表記法を覚える

ポピュラー音楽を演奏したり制作する上で、コード進行は必須とも言える基礎知識で、その下地として、とりあえずは一般的なコード表記を難なく解読できるようになっておきたい。 ちなみに、MIDI検定2級1次試験では極めて基本的な事柄を数題問われる程度なので…

コード進行ツールを作曲支援に使う

1週間ほど前にチャレンジしてみたリミックスの演習は、音響素材編集や楽曲アレンジ、ミックスダウンとマスタリングの面で相当勉強になり、DAWユーザとして一挙に経験値が上がった感触がある。もちろん、楽しいことこの上ないので、私のような初心者はMIDI打…

調性の判定と五度圏

MMLで効率的に譜面データを記述するには、楽曲の調性判別が欠かせない*1。また、MIDI検定2級2次試験の筆記試験の部では、試験当日に提示された課題曲の譜面を見てその調性を解答させる設問もあるようだ*2。どちらにしても調性判定は必須のスキルである。 と…