DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてDTMを楽しむ記録。MIDI検定試験にもチャレンジするなり。

Studio One

PythonでSMFを操作する (4) デルタタイム修正

前回記事の続き(注: かなりマニアックです)。今回は、前回未解決であった最初のノートオン・メッセージのデルタタイム、すなわち発音タイミングをシフトして修正する。 daw-jones.hatenablog.com データ挿入に伴うズレ 途中挿入したセットアップ・データの…

PythonでSMFを操作する (3) セットアップデータ挿入

前回の続き(注: かなりマニアックです)。前準備は済んでいるものとする。 daw-jones.hatenablog.com セットアップデータの生成 セットアップ用のデータは、コントロール・チェンジとプログラム・チェンジを組み合わせた一連のメッセージ・リストとして定義…

PythonでSMFを操作する (2) SysEx挿入

前回記事の続き(注: かなりマニアックです)。今回はトラック1の1小節目冒頭に所定のSysExメッセージを挿入してみる。 daw-jones.hatenablog.com 下準備 midoパッケージのインポートと、Studio One から書き出したサンプルのSMFファイルをmid変数に読み込む…

MIDI検定1級2016年課題曲制作の感想など

掲題の件で、ミックスダウンとマスター編集後のWAVファイル出力まで一通りやってみての感想などを書き記しておき、今後のワークフローの改善などに役立てることとしたい。 曲調などの雑感 2016年課題曲は、はっきり言ってジャズ・ブルーズの名曲 "Summertime…

譜面解釈とMIDI表現 (7) ダブルベース

ダブルベース(コントラバス)の奏法は、弓を使う方法(アルコ)と、弦を指で弾くピチカートの2種類があり、2016年のMIDI検定1級課題曲でも1箇所だけ使い分けが必要である(下記譜例参照)。なお、ダブルベースの楽器自体の解説については下記動画に詳しい。…

譜面解釈とMIDI表現 (6) グリッサンド

グリッサンド (glissando) も管楽器を中心としてMIDI検定1級課題曲ではよく目にする表現だと思う。2016年課題曲ではバスクラリネットに1箇所だけ出現する(下例参照)。 クラリネットのグリッサンドは実際には以下の動画のような演奏となる: www.youtube.com…

譜面解釈とMIDI表現 (5) ホルンのゲシュトップフト奏法

2016年のMIDI検定1級課題曲において、もっとも特異な音色指定は、ホルンのゲシュトップフト奏法である。 作曲者からのメッセージに簡単な解説が書かれていたが、私を含めて管楽器に馴染みのない人にとってはこれだけでは皆目見当がつかないので、YouTubeに多…

譜面解釈とMIDI表現 (4) トリル

MIDI検定1級課題曲では、トレモロ (tremolo) と並んでトリル (trill) も頻出表現の一つである。2016年課題曲では、ピッコロ等管楽器パートに1箇所出現する(下例参照)。 通常は、親音符からスタートして2度上の音*1と素早く交互に弾き、最後のみ3連符にして…

%表記から値(バリュー)表記への変更 (Studio One)

Studio One の知っているようで知らないかもしれない小技について2回目。 Studio One でのベロシティやコントロール・チェンジなどの編集において、レベルの表記はデフォルトではパーセント単位(0%〜100%)になっており、MIDI検定等への対応で苦慮する場合…

譜面解釈とMIDI表現 (3) トレモロ

2016年のMIDI検定1級課題曲では、バイオリン・パートでトレモロ (tremolo) が2箇所出現する。譜面上は、下図のように、基音に対して斜線を何本か追記することで音符の刻み方(速さ)が指定される。下例の場合、追記斜線2本含めて旗が合計3本ということになる…

PythonでSMFを操作する (1) 下準備と読み込み

今回より、少々マニアックにはなるが、PythonによるSMFの加工編集処理について何度かに分けて(五月雨式に)書いていく。なんでそんなことするの?、という根拠については以下に記す。なお最初に断っておくが、以下の話はあくまでMIDI検定実技対策上の要請で…

譜面解釈とMIDI表現 (2) 変拍子の対応 (Studio One)

MIDI検定1級課題曲では変拍子は当たり前のように頻出しており、たとえば昨年の2016年課題曲では、43小節目の1小節だけ4/4から6/4に拍子が変わっている*1。 因みに2級実技では、転調は2016年2月期の練習曲で1曲盛り込まれているが、変拍子については私が知る…

譜面解釈とMIDI表現 (1) ハープのアルペジオ

今回から何度かに分けて(一気連続せずに五月雨式になるが)、MIDI検定1級課題曲における上級レベルの譜面解釈とそのMIDIデータによる再現方法に関し、1回1トピック限定で備忘録というか事典みたいな感じでまとめていきたいと思う。当然ながら、今までにやっ…

MIDIイベントの複製共有 (Studio One)

Studio One の操作で、知ってるようで案外知らないかもしれない小技について。 編集画面では、Dキー押下で単純な複製 (Duplicate) が可能で、これはよく知られているし、私も頻繁に使う。他DAWのようにCtrlキー/Commandキーと組み合わせる必要がないため、作…

MIDIデータの移調方法 (再考)

以下の前回記事では、Studio One 側でMIDIデータ自体を移調編集してしまう方法を書いたが、効率的なワークフローの観点からはこれはあまり好ましくない方法だと判明したので、別法に改めたい。 daw-jones.hatenablog.com daw-jones.hatenablog.com Studio On…

MIDIデータの移調方法 (Studio One)

以前の記事でも少し触れた通り、MIDI検定1級では様々な移調楽器への対応を迫られるため、これについて検証、確認しておく。 daw-jones.hatenablog.com MIDIデータの移調方法 Studio One のみならず、多くのDAWでは移調対策として、 再生時に自動的に移調する…

テンポ・チェンジとMIDIデータ (Studio One)

以下の過去記事で書いたように、MIDI検定1級の成果物として提出するSMFにはテンポ・チェンジも反映させなければならないが、念のため検証したところ、Studio One とDominoの連携上は特に支障がないことが判明したので備忘録としてまとめておく。 daw-jones.h…

Get Wild リミックスにドはまり他

前回記事の続きのような雑感。 daw-jones.hatenablog.com 上記の記事で、TMNの "Get Wild" 公式リミックス・コンテスト(以下リンク再掲)はボーカル・ステムしか提供されないのであんまり乗り気がしない、というようなことをポロリと書いてしまったが、実際…

MIDIによるギターのストローク表現

MIDIを使った主たるギター奏法シミュレーションのうちで、ミュートとチョーキング(ベンディング)、ハンマリングオン(またはプリングオフ)の3種はすでにMIDI検定2級の練習曲でカバーされている。しかし、もっともギターらしい奏法とも言えるコードストロ…

MIDI検定実技対策のワークフロー

MIDI検定試験の実技対策用ワークフローが概ね固まったので、2級と1級あわせて下記の通りにまとめておきたい。 Domino と Studio One 3 Prime(以下S3)および Tracktion 5(以下T5)を組み合わせた手順で少々込み入ってはいるが、全工程で無償ツールを活用し…

Studio One と Tracktion の使い分けについて (再考)

MIDI検定1級課題曲サンプル*1やリミックス自主制作*2などで何度か聴き比べた結果、Studio One 3 Prime(以下S3)で制作したオーディオは、やはり Tracktion 5(以下T5)でミックスダウンし直した方がいい、という結論に到達した。 下記記事の通り、作業効率…

ドラムのパーツ分解と編集方法おさらい

今回も下記記事の補足を兼ねて、ドラムのパーツ分解出力とその編集方法について追記しておく。例によって、Studio One 3 Prime(以下S3)と Tracktion 5 (以下T5)の使い分けと役割分担が必要になってくる。 daw-jones.hatenablog.com MIDI書き出し(S3) + …

Studio One と Tracktion の使い分けについて

前回記事の補足で、Studio One 3 Prime(以下S3)と Tracktion 5(以下T5)の使い分けについて再考する。実際のところ、S3の方をミックスダウン編集に使った方が効率的ではないか、という件について。 daw-jones.hatenablog.com 追記 再検証の結果、音質の問…

MIDIデータおよびステム書き出しの方法 (Studio One)

Studio One 3 Prime (以下S3)は無償版とはいえ、少なくとも初心者にとっては十分過ぎるほど機能豊富であり、個人的には特に以下の3点で優れているように思う*1: 比較的多量のまとまったMIDIデータの作成と編集 生楽器音源による楽曲再生 オーディオ素材の…

弦楽器で強いアタックを表現する方法

弦楽器のサンプリング音色で苦労するのがアタックの強弱表現である。弦楽器は総じて発音の立ち上がりが遅いのでベロシティの効果も薄く、特にレガート系の音色はそのまま無加工ではfpなどの強弱を表現できない。 音源によっては細かなアーティキュレーション…

リミックス演習の題材

リミックスは、オーディオ素材の編集加工や、ミキシングおよびマスター編集のスキルアップに最適の演習課題だと思う。と同時に、プロの楽曲構成・音色加工技術を詳細に分析して自分の血肉とする良き機会でもある。完全オリジナルと丸コピの中間という塩梅も…

2016年2月期練習曲No.4の演習

MIDI検定2級2次試験演習の続き。今日は、2016年2月期練習曲セットから、練習曲No.4を取り上げて分析し、要点を整理する。これにて2016年2月期の練習曲はすべて終了となる。 パーカッションの音色選択 本曲も練習曲No.3同様に、Studio One 3 Prime 内臓音源の…

2016年2月期練習曲No.3の演習

MIDI検定2級2次試験演習の続き。今日は、2016年2月期練習曲セットから、練習曲No.3を取り上げて分析し、要点を整理する。 本曲は、後半に転調を伴うところが最大のポイントであろう。しかし、フレーズ自体はどのパートもほとんど8分音符で構成され、連符も見…

MIDI検定2級2次対策のワークフロー変更

結論から書くと、ゲートタイム編集前のMIDIデータ入力でMMLはもはや使用せず、 Studio One 3 Prime (以下S3)を使うよう改める。これにより、1級実技と2級実技でワークフローをほぼ同じに統一できるメリットもある。すなわち、基礎となる楽曲MIDIデータはS3…

SMF読み込み再生時の注意点 (Studio One)

MIDI検定2級2次(実技)対策の一環で、Dominoを使って完成させたSMFを再び Studio One 3 Prime に読み込んで再生させる場合の注意点について述べる。以下の過去記事の補足を兼ねる。 daw-jones.hatenablog.com Studio One 本体というよりもむしろ、ほとんど…

Studio One とDomino連携によるSMF作成

以下はMIDI検定1級実技に関わる対策である。2級2次実技については関係しない(Dominoで完結できるため)。 楽曲の基本となるMIDIデータの作成 私が試用した限りでは、Studio One 3 Prime (以下S3)のMIDIエディターは機能面で特に不足は見当たらないので、…

MIDIイベント・インスペクタの表記解釈 (Studio One)

Studio One における各MIDIノートのオン/オフ・タイミングと長さの表記方法は、MIDI検定のイベントリスト問題やDominoの表記法と大きく異なるので注意を要する。この読み方については、なぜか肝心のレファレンス・マニュアルには明記されていないようである…

Studio One 3 のチュートリアル動画

2級はともかくもMIDI検定1級用に Studio One 3 Prime を使う場合は、ミキシングまである程度深く使いこなせるようになっておく必要がある。そのためには、我流と思い込みを排し、チュートリアルで正しいスキルを効率よく習得したい。 日本語による講座では、…

MIDI検定2級2次のための Studio One 3 Prime 使用上の注意点など

前回記事を受けて、Studio One 3 Prime版をMIDI検定2級2次試験用に使うにあたっての勘所などをまとめる。といっても、SMF自体の作成はMML/Dominoですべて完結するため、再生およびWAVレンダリング処理上の設定・調整のみとなる。 daw-jones.hatenablog.com …

MIDI検定実技のための Studio One 3 Prime 使用方針

前回記事の続き。生楽器音源の種類がある程度揃っており、その音質も申し分ないので Studio One 3 の無料版であるPrimeをMIDI検定実技用のDAWとして使用することに決めたわけであるが*1、制作ワークフローの中での位置づけというか、使用方針めいたものを簡…

Studio One 3 Prime の MIDI CC 対応について

前回記事の補足訂正。脚注でPrime版はMIDIのコントロール・チェンジ (CC) に再生対応していないようだと書いたのだが、その後の試用調査で概ね対応していることが判明したので、訂正がてら設定方法などをまとめておきたい。 daw-jones.hatenablog.com MIDIの…

生楽器対策用に Studio One 3 Prime

ずっと気になっていた生楽器音源について補足。来年 (!) の受験予定なのでまだ全然先の話ではあるが、主としてMIDI検定1級実技への対応策として必要に迫られている状況である。 以前の記事で、サンプル音源の Sample Tank 3 フリー版を取り上げたが、如何せ…