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DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてDTMを楽しむ記録。MIDI検定試験にもチャレンジするなり。

TracktionによるMIDIデータ編集 (3)

前回の続き。今回は、ドラム・キットのプラグインを出力フィルターに挿入して発音させることを試みる。といっても、プラグインの挿入操作自体はソフトシンセの場合とまったく同様であるから、前回記事の繰り返しは避ける。

ドラム・パーカッションの場合はむしろ、どのようなプラグインを選ぶか・選ぶべきか、という選択の問題が勘所として重要であるように思う。以下、この点を中心に述べることとしたい。

daw-jones.hatenablog.com

ドラム系プラグインの選択における注意点

自主制作の場合はともかく、MIDI検定実技にスムーズに対応するためには、最低限以下2点の要件を満たす必要がある:

  • 音色の配列が、GMパーカッション・マップに準拠していること*1。独自配列だと打ち込み直しになってしまうので余計な作業を強いられる*2
  • クラッシュ・シンバル系の音が入っていること(ノートナンバー49 Crash Cymbal 1、55 Splash Cymbal および 57 Crash Cymbal 2)。これは意外な落とし穴で、クラッシュ・シンバルの音色を省いたプラグインは少なくないように見受ける。私が割と気に入っている DJinnDrum (Linn Drum 系) もGM配列対応であるにもかかわらずクラッシュ・シンバル音がなかったため、MIDI検定実技での使用は断念した。

私が選んだドラム系プラグイン

調べ回った挙句に私が選んだドラム・キットは、フリーの MT Power Drum Kit 2 である。そのクオリティの高さは、DTMユーザの間ではかなり定評があるようだ。

選択理由としては、上述の2要件を両方とも満たしていることに加え、何と言ってもアタック強めのその音質が素晴らしいことに尽きる。また、各楽器パーツごとにコンプとパンを微調整できる点も良い。

これは比較的クセが少ないオーソドックスなドラム・キットと思うので、概ねどのジャンルにも合いそうである。タイトなスネアは好みが分かれるところだが、ロックあるいはジャズ系の楽曲ではよく映えるだろう。逆に、エレクトロ・ポップではちょっと不釣り合いかもしれない。

多くの機能紹介記事やチュートリアルがネット上で参照できるので、ここで屋上屋を架すようなことはやめておく。代わりに、以下の資料を参照されたい。

icon.jp

www.youtube.com

上級テクニックとしての将来課題

これで一応すべてのトラックでそれなりに発音できるようにはなったわけだが、エフェクトを掛けてそれ相応のミキシングをやらないと、素人臭さが抜けないことは聴いてすぐにわかると思う。長くなるので、エフェクト(の触り)とWAV出力に関しては次回に記す。

ドラムに関してここで1点だけ大きな将来課題というか理想を言えば、ドラムの各楽器パーツをさらに別々のトラックに分け、定位も含めてそれぞれにふさわしいエフェクトを掛けることが望ましいと思われる。単一トラック構成であっても MT Power Drum Kit は随分とましな音質だが、GM音源などの場合は平板で立体感に乏しく、どうしてもパンチに欠ける感は否めない。

残念ながら Tracktion 5 にはピッチに基づく自動分解機能がないので、手動でトラック分けする必要があるが、1級実技であればその程度の編集時間はなんとか確保できるのではないかと思う。このあたりは是非とも後日に実践・実験してみたいと考えている。

*1:公式ガイドブックの§3-3-2-2「GMパーカッションマップ」p.103 を参照。

*2:最初から全ノート打ち直しというより、同一ピッチごとにシフト移動という操作になる。これはこれで結構面倒で、編集ミスの可能性も高くなる。Drum Pro などがGM非準拠・独自配列の例。