前回記事との関連で、シンセサイザーに関する研究資料や報道記事などを漁っているうちに、近年のアナログシンセ復権の歴史的背景などを解説した良記事があったので、備忘録がてらここに紹介しておきたい。
2つあって両者とも内容は重なるのだが、アナログシンセの登場から衰退と復権を概観した記事・エッセイとして気軽に読めるだけでなく、ちょっとしたシンセ史の勉強にもなる。ヒップホップやダンス・ミュージック業界からの需要が大きく後押しした経緯や背景はよく理解できると思う。
前者は3年ほど前に書かれた記事だが、
これまでのアナログリバイバルは「再評価〜ビンテージ機器のプレミア化」がメインだったが、今回は明確に「温故知新」、良さを再認識した上で、楽器としてのアナログシンセサイザーを新しい領域に進めようという潮流が生まれている
ソフトの飽和と新世代アナログシンセの躍進(第4回)
という状況は今も変わらず、昨年登場したArturia社のMatrixBruteはその一つの到達点でもあるように思える。
価格低下も含めたこうした電子楽器業界の動向は、ユーザとしてはワクワクする上に嬉しい限りだが、一方で供給サイドのビジネスをやる側にとって見れば、市場はほとんどレッドオーシャン化しているのではないかと要らぬ心配をしたくもなってくる。というのも、