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DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてDTMを楽しむ記録。MIDI検定試験にもチャレンジするなり。

アナログシンセ復権の歴史的経緯など

前回記事との関連で、シンセサイザーに関する研究資料や報道記事などを漁っているうちに、近年のアナログシンセ復権の歴史的背景などを解説した良記事があったので、備忘録がてらここに紹介しておきたい。

daw-jones.hatenablog.com

 

2つあって両者とも内容は重なるのだが、アナログシンセの登場から衰退と復権を概観した記事・エッセイとして気軽に読めるだけでなく、ちょっとしたシンセ史の勉強にもなる。ヒップホップやダンス・ミュージック業界からの需要が大きく後押しした経緯や背景はよく理解できると思う。

junoosuga.com

www.redbullmusicacademy.jp

 

前者は3年ほど前に書かれた記事だが、

これまでのアナログリバイバルは「再評価〜ビンテージ機器のプレミア化」がメインだったが、今回は明確に「温故知新」、良さを再認識した上で、楽器としてのアナログシンセサイザーを新しい領域に進めようという潮流が生まれている

ソフトの飽和と新世代アナログシンセの躍進(第4回)

という状況は今も変わらず、昨年登場したArturia社のMatrixBruteはその一つの到達点でもあるように思える。

info.shimamura.co.jp

 

価格低下も含めたこうした電子楽器業界の動向は、ユーザとしてはワクワクする上に嬉しい限りだが、一方で供給サイドのビジネスをやる側にとって見れば、市場はほとんどレッドオーシャン化しているのではないかと要らぬ心配をしたくもなってくる。というのも、

  • ソフトシンセ(スマホタブレット上のアプリも含む)の台頭もあり、専用ハードウエア市場はこの先縮小することはあっても拡大する余地はあまりないであろうこと*1。最近ではRoland社の苦境(2014年のMBOを経て現在経営再建中)がそれを物語っているようにも見える。
  • そのソフト分野にしても、DAW含めてメーカーの参入が多いため、非常に競争が激しくまた差別化が難しくなってきているように感じる。その結果としての価格破壊はユーザにとっては皮肉にも恩寵ではあるが、メーカーにとっては地獄である*2

*1:少なくともDTMをやるのにハードとしてのシンセは音源ラック含めてまったく不要になった。プロもしくはライブ・パフォーマンスをやるアマチュア演奏家以外に需要はないのではなかろうか。

*2:DAWの先駆者でもあった Pro Tools の開発・発売元であるAvid社がリストラを繰り返すような惨状に陥っている様は、経営の巧拙もあれど、なかなか厳しい環境だと思わず嘆息する。