読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてDTMを楽しむ記録。MIDI検定試験にもチャレンジするなり。

SMF読み込み再生時の注意点 (Studio One)

MIDI検定2級2次(実技)対策の一環で、Dominoを使って完成させたSMFを再び Studio One 3 Prime に読み込んで再生させる場合の注意点について述べる。以下の過去記事の補足を兼ねる。

daw-jones.hatenablog.com

 

Studio One 本体というよりもむしろ、ほとんどが内蔵音源の Presence XT の問題である。なお、一部は1級実技の制作にも無関係ではない。

システム・セットアップデータ

実は冒頭1小節目で送信されるシステム・セットアップデータはまったく反映されないように見受ける*1。したがって、以下の2項目は、セットアップデータを参考にして別途手動で調整する必要がある:

  • ボリュームとパンは、ミキサーにて適当なレベルに調整する。ボリュームについては少なくとも音割れしないレベルまで下げる(マスター音量含む)。
  • ベンドレンジは、Presence XT の方で各トラック別に調整する(下例参照)。ピッチベンド・コントロールを使用しないトラックはそのまま何もしなくてもよい。

f:id:daw_jones:20170427114037p:plain

モジュレーション(ビブラート)

Presence XT は、モジュレーション・ホイールの変調対象をユーザによる割り当て定義に委ねているが、デフォルト設定がないために、素の状態では何ら効力を発揮しない。したがって、ビブラート効果を出したい場合は、音色に応じてユーザによる追加のチューニングが必要になってくる。

具体的には、下例の通りに Presence XT のモジュレーション・マトリクスを設定してやり、CC#1 → Modulation Wheel → LFO 1 → (Wave) Amp Level という制御フローでゆらぎを与える*2。ビブラートであれば常識的にはLFOの波形はサイン波が最適と思うが、レート(振幅周波数)は実際に音を聴きながら音色に応じて微調整するとよい。

f:id:daw_jones:20170427143530p:plain

したがって、コントロール・チェンジについては、CC#11 Expression のみならず、CC#1 Modulation についても、Presence XT 側のモジュレーション・マトリックスの追加設定が必要ということになる(以下の過去記事を一部訂正)。

daw-jones.hatenablog.com

ドラム・キットの選択

ドラムは特別な指定がない限りは、パーカッションも含め、Drum Kits より "Classic Kit" を選択すれば問題ない*3。少なくとも2級2次に関してはすべてこれで通用すると思う。逆に変わり種を選ぶと、GMパーカッション・マップに100%対応しているかどうか定かではない。一方、1級については、曲調に合わせてある程度自由に選んでもいいだろう。

ミキシング

簡易コンプレッサーとイコライザー兼用の内臓エフェクターである Channel Strip の品質があまり良くないので、極力使わない。EQは Presence XT の付属機能を使う。

私が何回か試用検証した範囲では、Channel Strip は特にマスターに対して下手に使うと音の抜けが悪くなり、音質がかえって劣化することが多い。またコンプの掛かり具合によってはドラムのキックとスネアが埋没してしまう傾向が顕著に見られる。

ドラムのサウンドについては、例えばどうしてもスネアとキックをもう少し持ち上げたい場合、MIDIイベントのピッチ別トラック分解機能を使い、完全に独立した別個のミキシング・トラックに分けるとよい*4。こうすると、スネアだけ音色を差し替えるといった芸当も可能である。

*1:Prime版特有の機能制限かもしれないが詳細は不明。

*2:ビブラートは本来はピッチに微小なゆらぎを与える奏法だが、ここでは音量のゆらぎでシミュレートしている。変調対象をあからさまに Pitch にすると、奇天烈なサウンドになってしまうことが多いからである。これはあくまで私が編み出した設定例なので、さらに簡単かつ効果的な他の実現方法があるかもしれない。

*3:GM2パーカッション・サウンドセットの"Standard Set"とほぼ同系音色だが、よりリアルで生楽器に近い。スネアはやや固め。

*4:エンハンサーを使えないので、正直言ってそれでもかなり限界はある。