DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてDTMを楽しむ記録。MIDI検定試験にもチャレンジするなり。

ドラムのパーツ分解と編集方法おさらい

今回も下記記事の補足を兼ねて、ドラムのパーツ分解出力とその編集方法について追記しておく。例によって、Studio One 3 Prime(以下S3)と Tracktion 5 (以下T5)の使い分けと役割分担が必要になってくる。

daw-jones.hatenablog.com

MIDI書き出し(S3) + パラアウト・エフェクト処理(T5)

上記過去記事でも少し触れたように、S3ではパーツ分解しないMIDIデータを作り、(S3ではパラアウトする手立てがないので)T5でパラアウト処理する方法。すなわち、

  1. S3側でドラム・トラックのMIDIデータを作成する(パーツ分解はしない)。
  2. MIDIデータをT5にインポートしてパラアウト処理する。ここで初めてパーツごとにトラック分解し、個別にエフェクト処理、定位・音圧レベルを調整する。
  3. T5でミックスダウンした結果をWAVファイルに書き出し、再度これをS3にインポートして取り込む。

T5でのパラアウト設定方法については以下の過去記事を参照。ほとんど手動設定に依存するため、正直言って少々面倒ではある。また、GMパーカッション・マップ対応のドラム音源プラグインを使用する必要がある。私の現環境では、MT Power Drum Kit 2 しか該当音源がない。

daw-jones.hatenablog.com

トラック分解・ステム出力(S3) + エフェクト処理(T5)

T5側で使える手持ちのドラム音源が乏しい場合は、S3側音源で鳴らしたオーディオをそのまま流用したい*1。この場合は、S3側でパーツ別トラック分解を実行し、その結果をステム出力する。すなわち、

  1. S3にてドラム・トラック(MIDIイベント)を別の新規ソングファイルに複写する。以下分解処理後は使わないトラックが無闇に増えてしまうので、煩雑さを回避するためマスター編集用のソングは触らず、別ファイルで分解実行する方が無難。
  2. ドラムMIDIイベントのピッチ別トラック分解を実行(Event > Explode Pitches to Tracks)。分解後は概ね下図のような状態となる。同一のドラムセット音色を鳴らしているので、全トラックとも同じ共通チャネルでミックス用フェーダーも一つのままである*2

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  3. トラックごとのステム出力処理(Song > Export Stems)。ステム出力パネルの左側"Sources"ペインでは、トラック選択指定を選ぶ(下例参照)。チャネル選択の場合はトラック別ステム・ファイルは作成されないので注意する。

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  4. 上記ステムファイルをすべてT5にインポートし、各トラック別にエフェクト処理、定位・音圧レベルを調整する(インポート直後は下例のような状態となる)。

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  5. T5でミックスダウンした結果をWAVファイルに書き出し、再度これをS3にインポートして取り込む。

幸い、S3でのステム出力は上述の通りバッチ処理が可能なので、 この方法でも案外手間は掛からない。作業効率という観点では、T5でのパラアウト設定とS3でのステム出力処理のどちらがやりやすいか、という比較になる。個人的には後者のS3ステム出力の方が楽であると思う(大半のプロセスをシステムの自動処理に任せられるため)。しかし、音質に関してはT5上でパラアウト再生した MT Power Drum Kit 2 の方が抜群に良い*3。ここは楽曲の特性や編集時間の制約などを勘案してケースバイケースで決めるほかなかろう。

*1:Presence XT のドラム音源は割と種類が豊富で様々な楽曲で使用に耐えうる。

*2:非常に面倒だが、もしエフェクトを含むミキサー処理を分けたい場合は、手動で個別にMIDIイベントをコピペして別のトラックを用意するしかない。

*3:逆にS3上無加工のドラムは音が埋没して聴くに耐えない。いずれの方法を採るにせよ、一度T5でミックス加工処理したオーディオを持ってこないと高い音質は達成できないようである。実はドラム以外のパートでも、ドラムほど顕著ではないにせよ、ややそうした平板化・埋没傾向はある。