以前書き留めた下記記事の続きのようなものではあるが、ちょっと気になっていた自動作曲サービスの Amper Music を触ってみての雑感を軽く書いておきたい。
なお、利用方法についてはすでに方々で紹介記事が書かれているので、この場でさらに屋上屋を架すような真似は止めておく。
個人的な使用感などを手短にまとめると、以下の通り:
- 曲長については、Simpleモードでは30秒固定で融通が利かない。それ以上の長さの楽曲生成はProモード*1を使う。β版の現状ではProモードも無料試用可能だが、いずれ有償化必至と思われる。
- 生成される楽曲をいくつか聴いてみると、コード進行ありきの印象が強い。主旋律がなくバッキングのみという感じの曲ばかりのように思う。裏返せば、単なるコード進行生成機と言えなくもない。
- 生成結果はMP3またはWAVでしか落とせない。案の定MIDIはサポート外なので、自分のDAWに取り込んで独自のアレンジ加工は難しい。あくまでオーディオ素材のみ。
- 生成結果をそのまま使うのであれば、簡単な劇伴または動画BGM用という印象。
追記 (2018-10-13)
2018年10月25日をもって上記のβ版ウェブサービスは終了し、法人市場ビジネスに特化する旨の発表があった。広告業界などの需要を考えるとその方が賢明だろうとは思う。一般ユーザ向けウェブサービスだと、DAWまたはプラグインソフトとの不利な競合が避けられず、ビジネスとしては難しいのではないか。
楽曲生成という目的であれば、DAWの場合はループ素材を組み合わせて貼り付けるなどしてそれなりの成果物はすぐに出来上がる時代なので、わざわざAI云々を持ち出すまでもない状況である。要はiOS版GarageBandのお手軽さを越えることができるかどうか。