DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

MIDI検定1級演習 2011年課題曲 (10) その他の管弦楽器

以下記事の続き。今回補足する管弦楽器については、クラシック調の2016年課題曲と共通する技法が少なくない。

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ストリングズの音色補強

バイオリン等ストリングズ系統の音色でいつも悩ましいのは、アタックが弱い部分の補強をどう処理するか、という点である。これについてはすでに以下の記事でまとめてあった。

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今回は、トラック・ディレイ処理として発音タイミングを6ms (Strings High) あるいは35ms (Strings Low) 程度前倒しにして微調整する。

追加措置として、常套手段である同系音色を重ねたレイヤー合成もやってみる(上記記事の「音色をレイヤー合成する」とほぼ同様)。Studio One 3.5 Prime 版では補強用音色を別トラックに用意する必要があるが、その際にコピーするMIDIイベントは元のトラックと複製共有する方がよい。そうすると、どちらか一方のMIDIイベントを修正した場合、もう片方にもその修正が自動的に反映される。

ただし、このようなレイヤー合成は全小節にわたってくまなく適用する必要はないだろう。テンポが速いところやアクセント強調したい箇所だけでよいと思う。

もしTracktion上でプラグインの音源音色を活用するのであれば、ラック・フィルター機能を使って簡単にレイヤー合成できる(今回は使わず)。詳細は下記記事で触れた通りである。

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深刻度は弦楽器ほどではないかもしれないが、音源音色によっては管楽器系もややアタックが弱くて困る場合がある。解決策として例えばシンセのブラス音色などを混ぜて補強することも考えられるが、2011年課題曲で盛り込まれていたサックス3種に関してはそこまでする必要性を感じなかった。キリがないので適当なところで妥協、というのが実情ではあるが。

クラリネットグリッサンド

本曲ではキーボード音色で多用されていたグリッサンドであるが、管楽器ではクラリネットで2箇所だけ指定がある。上がる方と下がる方各々一箇所ずつだが、どちらも7半音のインターバルなので、音源(Studio One 付属音源である Presence XT)のベンドレンジを上下方向ともに"7"に設定しておき、該当箇所でピッチベンド・チェンジを0から上限または下限一杯まで振り切るとよい。詳細は下記記事を参照。

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