本年8月に実施されたMIDI検定1級の課題曲スコアはまだ販売公開されていないが、去る10月末の合格者発表と同時に作曲者による全体講評が以下のページに掲載されていた。
以下の冒頭文で難易度の高さはある程度察せられる:
今回の課題曲は、ラテン系の楽曲で、パーカッション部分のノート数の多さに驚いた方も多かったのではないでしょうか。
2016年がクラシックで音数少なかったため、さすがに2年連続でそれはないだろうと思っていたら案の定という感じである。私は2011年度のロック調課題曲の演習で痛感したが、終始鳴りっぱなしのリズムの打ち込みは労力を要して結構大変である。コピペで横着できるところが多いとはいえ、表面的には同一に見えるパターンの細かな差異チェック等あまり気が抜けない。
今年は合格者数がわずかに9名で、昨年の16名から大幅ダウンだが、受験者総数はまだ公表されていないので、合格率がどの程度低下したのかは現時点では判然としない。昨年は合格率が40%弱で高めに出ており、少なくとも1次審査の観点からはクラシック有利との印象を受ける。
過去の合格率を見ると、やはり音数が多いポピュラー楽曲の年は低く、クラシカルな楽曲の年は高く出る傾向がおぼろげに観察される*1。しんどいリズム系統の打ち込みがないクラシックはやはりどちらかと言えば楽だ。
上記作曲者コメント中に、「譜面を追いながらパートごとの音を試聴して確認する」とのアドバイスが書かれていた。常識的な方策ではあろうが、これは是非自分も取り入れてやるべきだなと、ちょうど2011年楽曲の演習を終えた私は大いに反省するところであった。致命傷となる丸ごと入力し忘れの小節がないかどうかの検証は、おそらくこのようなソロ再生チェックをやらないと発見しづらいだろうと思う。
追記 (2018-05-30)
第9回 (2017年) MIDI検定1級試験の受験者数が下表により明らかになっている:
それによれば、受験者数は32名で、合格率は28.13%であった。案の定合格率も前回2016年試験より大きくダウンしている。
2級の合格率と比較すれば想像はつくと思うが、1級はノートミスを重ねると1次審査ではねられて2次審査まで到達できずに撃沈してしまうリスクが高い*2という厳しさが反映されていると痛感する。