今回から何度かに分けて(一気連続せずに五月雨式になるが)、MIDI検定1級課題曲における上級レベルの譜面解釈とそのMIDIデータによる再現方法に関し、1回1トピック限定で備忘録というか事典みたいな感じでまとめていきたいと思う。当然ながら、今までにやった2級実技演習ではまだ遭遇していないものを中心に取り上げて行く。
今回は、ハープのアルペジオ奏法について。
譜面上は、下例のように和音構成音の左側に波線が追記される。アルペジオ自体はハープに限った奏法ではなく、例えばピアノやギターなどでもほぼ同様の対応となるが、ギターについては譜面の書き方が下例と異なる場合がある(和音形式ではなく発音順に音をバラして記譜することが多いようだ)。詳しくは、公式ガイドブックの p.228 を参照。
上例記譜法の場合、特に指定がない限りは、下の音から順番に上の音を重ねる。重ねて行く速さは任意だが、32分音符で重ねれば問題ないだろうと思う。上例のように、低音部と高音部にまたがって波線が引かれている場合は、両者一体のコードとみなし、低域のアルペジオと高域のそれを切らないで連結して弾く。下図は、Studio One での打ち込み例である(縦線グリッドは32分音符単位)。
なお、アルペジオの一般的な記譜法とその演奏展開法については、下記サイトの「アルペッジョ」の項を参照(楽典.comは他装飾音などについても今後何回か参照する)。