DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてDTMを楽しむ記録。MIDI検定試験にもチャレンジするなり。

金管楽器とポルタメント

MIDI検定1級2013年課題曲演習の一環ではあるが、制作一般論としてトランペットなど金管楽器に登場するポルタメントの譜面解釈とMIDI表現について補足する。

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ポルタメントの表現手段

ポルタメントの表現については、思いつくだけでも以下3つの方法が考えられる:

  1. コントロール・チェンジ(CC)を使う。具体的には、CC#5 (Portamento Time) とCC#65 (Portamento On/Off) を組み合わせて設定する。ただし、音源側でこれらCCに受信対応している必要がある。
  2. ピッチベンド・チェンジでシミュレートする。音源の制約もなく一番簡単。
  3. 明示的に半音階のMIDIノートを入力する。これも音源の機能制約を心配する必要がない。また音階を明確にコントロールしやすい。ただし、やや面倒。

2013年度課題曲の制作規定書によれば、装飾音として明示的にノートを付加する必要があるようなので、このような指定がある場合は上記3の方法を採用することになる。逆に上記1または2の方法で対応すると減点される恐れがある。むろん、自主制作ではピッチベンド・チェンジ対応でもよいと思う。

譜例と解釈法

上記3の方法で半音階を組み込む場合の一例として、2013年度課題曲の制作規定書解説例を取り上げる。

本曲でポルタメントは以下のように波線で表記されている(楽器パートはトランペット):

これを半音階表現で翻訳すると、以下のようになる:

すなわち、概ね8分音符の範囲内で、3ないし4半音分のインターバルを装飾音として付加する。

ポルタメントCCと音源

上記1の方法である、コントロール・チェンジを使った実現手段の可否については、音源側で対応しているか否かに依存する。ポルタメントのパラメータが備わっていたとしてもMIDIのコントロール・チェンジでは受信せず、オートメーションのみで対応している音源が多いのではないかと思う。

Studio One 3.5 Prime版の内蔵音源である Presence XT ではCC#5やCC#65は受信非対応なので(MIDI Controllers の選択項目にない)、上記2または3の方法で実現することになる。

なお、Presence XT の操作パネル右側のグローバル設定項目の中に "Glide" というパラメータがある。モノフォニック・モードでこれをオンにして反応速度を調整すると、音階をスムーズに奏でる効果を得られるが、生楽器音色では非常に微細なもので、ポルタメントとはちょっと違う。