DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

Presence XT音色とGarageBand代替

MIDI検定1級2013年課題曲演習の一環ではあるが、音源音色について補足しておきたい。

daw-jones.hatenablog.com

Studio One 内蔵音源である Presence XT は、生楽器音源としては大抵のケースで申し分なく、実際のところMIDI検定1級2016年課題曲や2011年課題曲演習ではほぼ100%それで充足した。アーティキュレーションに絡む補助的な音色を除けば概ね問題なしと言える。また2級2次実技用としては全然支障ないレベルである。

それでもやはり楽曲によっては使いものにならない音色があり、2013年課題曲ではトランペット音色の欠陥が露見したので、ちょっと注意点のようなことを書いておく。

Presence XT トランペット音色の問題点

全体に高音の抜けが悪い

これは Presence XT の他の音色全般にも該当する印象だが、こもっているというか、くすんだ感じが強く、高音の張りが弱い。

このようなトランペット音色は、柔らかい音色を使ったメローなソロ・プレイならともかく、ビッグバンドのようなアタック強めの迫力が欲しい楽曲にはまったく相応しくない。少なくとも2次審査では高い評価を得られないであろう。音色の差は、GarageBand(以下GB)のそれと聴き比べると歴然とすると思う。

ベロシティによる音色変化が非連続的である

これは管楽器系統の中ではどうもトランペットだけの現象のようであるが、ベロシティの値が115を境にして音色が突然変わってしまう。下の領域ではオリジナルのソフトな音色だが、上の領域では強く吹いた時特有の高音が混ざったザラつき気味な音色になる(ややチープで稚拙な印象あり)。

2013年課題曲のようなベロシティの強弱変化に伴うメリハリを多く盛り込んでいる場合、音色がコロコロと突然変わってしまうため、非常に奇異というかコミカルな風にも聴こえて使用に耐えない。

GarageBandによるMIDI再生へ

Studio One のPrime版では外部プラグイン音源も使えずそれ単独ではどうにも解決できないので、MIDIデータをGBに読み込ませ、GBのサウンド・ライブラリ音色による再生を試みる。

実はこれがかなり素晴らしい音色で、あまりの違いにお口あんぐりとなる。ついでにトランペット以外の楽器音色もGBに移行してみたが、格段にリアルで音質が良い。今年のDAWプロ版アップグレードは Logic Pro X で決まりか、と思い込まされた正月であった。

[追記] Presence XT で選択すべきトランペット音色

その後の制作過程で、Presence XT の場合は "Trumpet Section" を選択すればビッグバンド風味に対応できることが判明した。検証不足であったことをお詫びして訂正する。

ただし、GBサウンド・ライブラリの方が迫力があって音質が良いことには変わりなく、より高評価を得るのであれば、GBの音色に差し替えてミックスし直した方がよいとは思う。もちろん、制作時間に余裕がある場合に限られるが。