DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

Flow Machines と自動作曲

下記に補足して、気になるAI自動作曲プロジェクトに Flow Machines を書き加えておきたい。

daw-jones.hatenablog.com

ソニーコンピュータサイエンス研究所(パリ)にて研究開発されている Flow Machines は、最近読んだBBCの以下記事よりその存在を知ったのだが、実は2016年にすでにメディアで取り上げられていた(下記ITmediaの記事)。

www.bbc.com

www.itmedia.co.jp

Google発の Magenta Project によく似ているが、モデルの入力はオーディオではなく楽譜データ(コード進行含む)と歌詞という点が特徴的である。ちなみに Magenta はMIDIデータを食わせる。

daw-jones.hatenablog.com

解説ビデオによれば、モデルの基底にはマルコフ・チェーンの考え方があるようだが、これは前世紀の大昔からアルゴリズム音楽界隈ではかなり一般的な数理モデルの一つであったかと思う。なので一体どの辺が"AI"なのかは私もよくは理解していないのだが、残念ながら Magenta と違ってソフトウエアは一般公開されていないようで、今のところ好き勝手に弄って遊んでみることはできない。

www.youtube.com

BBCの記事中にも書かれているように、まだまだ100%システム単独ではまともな楽曲は生成されない段階らしいが、人間が思いつかないようなちょっとしたメロディを捻り出す一助にはなりそうである。こうしたAI作曲の隆盛によって、短いジングルとか劇伴程度なら本職の作曲家は不要になる可能性はあると思う。また将来的にはDAWの一機能として搭載されるかもしれない。