MIDI検定1級2017年課題曲の要所ポイントを書き記すシリーズの最後として、今回はエレキのパートに注目してみたい。
本曲のエレキに関しては、大きく分けて2種類の勘所がある:
このうち後者の音色問題については、汎用テクニックとして切り出し別個の記事で改めて書くことにし、今回は表現手法について触れる。
ベンディングの指定とピッチベンド・コントロール
本曲におけるディストーション・ギターのパート(Electric Guitar 1)では、しゃくり上げなどのベンディング奏法が譜面上で斜線明記されており、いずれもピッチベンド・コントロールを駆使することになる(下記の譜例参照)。
この辺は2級合格者にとってはすっかりお馴染みの技法であって、特に難しく感じるところではないと思う。なお、ベンドレンジは"2"で問題ないはずである。Studio One での入力方法としては、例えば以下のようになろう*1。
1次審査上の扱いがどうなるかだが、ここは譜面でベンディングの指定があるわけだから、ノート入力せずに正しくピッチベンド・コントロールのデータが入っておれば問題なかろう。逆にピッチベンドのデータがないと減点対象になると想定される。
モジュレーションも忘れずに
1級課題曲の譜面ではどのパートも通常はヴィブラートが明記されていないことが多いのだが、エレキは譜面に指定はなくとも音が長く伸びる箇所では適度にモジュレーションを掛けた方がよい(音源音色で対応している場合は除く)。さもないと平板で機械的に聴こえ、ややもすると滑稽な印象を受けるからである。