DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

MIDI検定2級2次練習曲(2018年2月期)レビュー (4)

以下記事を受けてのシリーズ最終回。今回は練習曲No.4を取り上げる。2月末本番までまだ1ヶ月程度の時間を残すが、2級制作演習はこれにてすべて終了し、一応準備完了となる。

daw-jones.hatenablog.com

練習曲No.4

練習曲No.4スコア(PDF)

本曲も一見すると音数多めでしんどそうだが、不協和音てんこ盛りのNo.3に比べれば実は易しい方だと思う*1。加えて調性が単純な C maj なのでノートミスの可能性もグンと低くなる。

No.2やNo.3と違って本曲固有の表現手段というのは見当たらないが、際立った要注意箇所だけ4点指摘しておきたい。

リズム・トラックにパーカッションが追加

本曲はドラムにパーカッションのトラックが別途加わり、リズム・トラックが2つの構成となる。とはいうものの、SMF上は音色のセットアップ・データさえ間違えなければ特に難しい設定を強いられることはない。また、本曲におけるパーカッションのリズム・パターンはとても簡単で、コピペ対応であっという間に仕上がると思う。

頻度としては非常に少ないが、2級練習曲で別出しのパーカッション・トラックは珍しいわけではない。

レガートの終わりのスタッカート

レガート、スタッカートおよびアクセントは必出3大表現トリオなのでどんなパターンでも対応はできるようになっているが、本曲で敢えて注目すべきところを挙げれば、レガートがスタッカートで終わるフレーズが散見される点であろうか。ややもすれば見落とす可能性がある。

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ピッチベンドによる半音階表現

主旋律を奏でるフルートにピッチベンド・チェンジを使った音階表現がしつこく出てくるが、これらはいわばベースのハンマリングオン・シミュレーションの応用であって、基本の原理原則はすべて同じである。それは一見して複雑そうな下例も例外ではない。

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スネアの音色

本曲のドラムにおいてスネアの音色はノート #40 (Snare 2 / Electric Snare) が使われている点はちょっと要注意かもしれない。通常は #38 (Snare 1 / Acoustic Snare) を割り当てている場合が圧倒的に多いので、思い込みで間違える可能性がある。

GM音源では両者とも大差ない普通のスネアという感じだが、音源によっては#40に一風変わった音色をアサインしているものがある。2級対応上はスネアとかけ離れていなければ何でもOKであろう。

*1:個人的には本年度練習曲4曲中でNo.3が最も難しい印象を受けた。複雑な調性に臨時記号連発で敢えて不協和音を盛り込んでいるため、ノートミスの危険が非常に高い。本番でこのパターンが出されたら何度も譜面と睨めっこしないとミスを逃しかねない。またドラムのリズム・パターンも16分音符を交えてやや複雑である。