DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてDTMを楽しむ記録。MIDI検定試験にもチャレンジするなり。

同一トラックで途中の音色変更を伴う場合のSMF作成 (Studio One)

以下記事の続きになるが、Studio One の重要な仕様を指摘しておきたいので、別出しの一般記事として書くことにする(ちょっとマニアックです)。

daw-jones.hatenablog.com

途中の音色変更とMIDIデータ

同一楽器パート(トラック)において途中の音色変更を伴う場合、Studio One (Prime版) ではプログラム・チェンジや音源音色の途中切り替えに対応していないため、異なる音色の別トラックを追加して再現することになる。

再生音のWAVファイル書き出しや自主制作ではこれで何ら問題はないわけだが、MIDI検定提出用のSMF (Standard MIDI File) を作成する際には、これら追加音色のトラックは余分な不要データであるから、できれば最初からSMFには吐き出されないようにしたい。

フリーズとオートメーションによる対処法

Studio One では、フリーズしてオーディオ化したトラックのMIDIイベントはSMF保存時に書き出されないという仕様を活用する。

メイン・トラックの用意とミュート制御

音色変更部分も含めてすべてのMIDIイベントを格納するメインのトラックを用意する。SMFにはこれらのMIDIイベントを書き出す。

MIDI検定1級2017年課題曲のエレキ・パート (Electric Guitar 2) を例に取れば、Distorted > Muted > Ordinary (Clean) と音色が3種変化するうち、たとえば最初のディストーション・ギターのトラックに3音色分のMIDIイベントすべてを格納する。ただし、再生時は残り2音色にかかわるMIDIイベントだけはミュートするように自動制御する。すなわち、途中から音色変更を伴う部分をオートメーションでMuteする。Muteパラメータは、0: Mute Off / 1: Mute On の2つのみである。

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音色追加トラックをフリーズ

冒頭でも少し述べたように Studio One では、MIDIイベントを伴うインストゥルメント・トラックであっても、フリーズ (Transform to Audio) したトラックについてはSMF保存時*1にデータが書き出されない。したがって、音色変更に伴う追加トラックは、SMF作成時にフリーズしておけば余計なMIDIデータは書き出さずに済むのである。

上例で言えば、"EG Muted" と "EG Clean" は音色追加トラックなので、2つともフリーズしてオーディオ変換しておけばMIDIデータは吐き出されない。

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なお、該当トラックをフリーズせずにミュートだけしてもMIDIイベントが存在する場合は書き出される。この辺りの仕様はDAWによって異なり、ミュートするだけでMIDIデータが書き出されないものもあるようだ。

プログラム・チェンジの挿入

Prime版の Studio One ではプログラム・チェンジのメッセージ挿入ができないため、これについては別途 Domino を使って該当トラックの適当なタイミング箇所でデータを追加する(メニューバーから 挿入 > プログラム・チェンジ)。

*1:File > Save As 保存の際に、.midファイル形式で保存する場合。