以下記事を受けてのシリーズ最終回。今回は練習曲No.4を取り上げる。2月末本番までまだ1ヶ月程度の時間を残すが、2級制作演習はこれにてすべて終了し、一応準備完了となる。
練習曲No.4
本曲も一見すると音数多めでしんどそうだが、不協和音てんこ盛りのNo.3に比べれば実は易しい方だと思う*1。加えて調性が単純な C maj なのでノートミスの可能性もグンと低くなる。
No.2やNo.3と違って本曲固有の表現手段というのは見当たらないが、際立った要注意箇所だけ4点指摘しておきたい。
リズム・トラックにパーカッションが追加
本曲はドラムにパーカッションのトラックが別途加わり、リズム・トラックが2つの構成となる。とはいうものの、SMF上は音色のセットアップ・データさえ間違えなければ特に難しい設定を強いられることはない。また、本曲におけるパーカッションのリズム・パターンはとても簡単で、コピペ対応であっという間に仕上がると思う。
頻度としては非常に少ないが、2級練習曲で別出しのパーカッション・トラックは珍しいわけではない。
レガートの終わりのスタッカート
レガート、スタッカートおよびアクセントは必出3大表現トリオなのでどんなパターンでも対応はできるようになっているが、本曲で敢えて注目すべきところを挙げれば、レガートがスタッカートで終わるフレーズが散見される点であろうか。ややもすれば見落とす可能性がある。
ピッチベンドによる半音階表現
主旋律を奏でるフルートにピッチベンド・チェンジを使った音階表現がしつこく出てくるが、これらはいわばベースのハンマリングオン・シミュレーションの応用であって、基本の原理原則はすべて同じである。それは一見して複雑そうな下例も例外ではない。
スネアの音色
本曲のドラムにおいてスネアの音色はノート #40 (Snare 2 / Electric Snare) が使われている点はちょっと要注意かもしれない。通常は #38 (Snare 1 / Acoustic Snare) を割り当てている場合が圧倒的に多いので、思い込みで間違える可能性がある。
GM音源では両者とも大差ない普通のスネアという感じだが、音源によっては#40に一風変わった音色をアサインしているものがある。2級対応上はスネアとかけ離れていなければ何でもOKであろう。