DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

クロマティック・サークル

たまたま以下の記事を読んだら、いわゆるクロマティック・サークル (chromatic circle) に初めて遭遇。私は今まで五度圏サークルしか知らなかったもので、単純だがこういう模式図が和声学習の一助になるとは些か驚きであった。

音を幾何的に見ると将来の可能性がわかる (Objective Subjectivism)

クロマティック・サークルに関してはWikipediaにも結構詳細な解説記事が上がっているので、そちらを参照してもらった方が理解が速いだろう。

Chromatic circle - Wikipedia

原理は非常に単純で、平均律の各12音を円周上に等間隔に配置しただけのことであるが、和音を構成する音程同士の距離が視覚的に明白になることで各和音の類似性または特異性を把握しやすい。

たとえば、3全音 (tritone) とか増5度和音などの特徴をよく認識できると思う。増5度和音(C augなど)は展開形でも構成音同士の距離が4半音で変化しない、といった事実も一目瞭然となる*1

なお、上記記事中で引用・紹介されていたクセジュ文庫の名著「和声の歴史 (文庫クセジュ 448)」は是非とも読んでおきたいものだが、版元では品切れ、Amazonでは中古本しか入手できないようだ。一度ジュンク堂など近隣の大型店舗を回って探してみようかと思う。

Q448 和声の歴史 - 白水社

追記 (2018-08-05)

上記のクセジュ文庫「和声の歴史」を大阪梅田の丸善ジュンク堂紀伊國屋書店で探してみたが、いずれも在庫なしの状態だった。都内大型書店ではどうか知らないがおそらく既に在庫切れと思われる。もともと初版が1969年の大変古い本なので想定はしていたが。ひょっとしたら大きな図書館には置いているかもしれない。Amazonで中古本を購入する手段は残されてはいるものの、こういう本こそ電子化してほしいものである。

*1:この展開形の話はMIDI検定2級1次試験でも出題される。