便利なパターン編集とMIDIデータ (Studio One 4)
以下記事の続きで、Studio One 4 (Prime版) のもう一つのエディター新機能であるパターン・モードについて簡単に検証してみたい。
なお、本機能の概要については、例えば以下の解説動画がとても参考になるのでそちらを参照してもらうとして*1、個人的に重要と思われるポイントを以下に書き記す。
パターン・イベントの挿入
ショートカットのキー操作 Command + Shift + P (Macの場合)で挿入するやり方が簡単。
レーンの並び替え
上記動画でも解説されているように、パターン編集画面中の各レーン(各楽器パーツまたは音程に相当)は上下順を任意に並び替えることができる。したがって、たとえばドラム譜に合わせてレーンを並び替えると譜面との照合が容易になり、打ち込みミスの防止に役立つと思われる。
同一パターン中のバリエーション
同じパターン中に類似バリエーションを定義し、Dキー操作によるコピー先でバリエーションを切り替えることができる。リズムパターンの作成・編集・分類が整理されてかなり見通しよくなると思われる。
バリエーションの定義はパターンのインスペクターを開いて追加・削除できる。
パターンの複写
パターン・イベントをDキーで複写すると共有複写となる。シフト・キーを押下しなくてもDキー単独で共有複写モードになっている。
したがって、複写元・先パターンのどれか一つを編集すると、その変更は複写共有関係にあるすべてのパターンに波及する点は要注意である。
ユニークなRepeatとProbability
パターン・イベントでは通常の Velocity に加え、Repeat と Probability という非常にユニークなノート制御パラメータがある。これについては下記の解説動画が詳しい。使い方次第で自分が想像もしなかったオリジナルな効果を生み出す可能性を秘めていると思う。リズム系音色のみならず、シンセのコード音色にも適用すると面白い効果が出る。
MIDIデータの生成
私が確認したところ、ソングをSMF保存してもパターン・イベントの箇所はMIDIデータが作成されないので要注意である。
MIDIに変換したい場合、該当のパターン・イベントを選択し、Event > Merge Events を適用すると、MIDIイベントに変換される(その逆は無理です)。ショートカットの G キー一発でも変換可能である。ここは少々わかりにくいかもしれない。
*1:パターン・モードは3:40あたりから解説される。