第19回MIDI検定2級2次試験を終えて (1)
以下記事の続きということになるが、去る24日(土)から26日(月)にかけて実施された本年度第19回MIDI検定2級2次試験の受験を終えたついでに、体験記の体で雑感などを簡単に書いておく。
少々長くなりそうなので2回に分ける。今日は、試験会場での講義と2次筆記試験について振り返ってみたい。本番課題曲に関しては次回に触れる。なお、試験の実施概要・要項については、協会サイトを参照されたい。
制作に関する講義
これは実態としては、当日配布される制作規定書と公式ガイドブックの Chap.6-5「MIDI検定2級2次試験の概要とポイント」pp.240-243 の試験官による読み上げに過ぎなかった。
質疑応答の時間は特に設けられなかったため、受験者2、3人が講義後個別に試験官にアプローチして質問をしていた。しかし、その後特に受験者全員に対するフィードバックもなく、これはあまりフェアなやり方ではないと思われる。
制作規定書については、練習曲公表の段階で早くから公開・事前周知しておいた方がよいと思うような細かい共通ルールが非常に多く、完全に時間の無駄だと主張するつもりはないものの、講義説明は要点やFAQに絞ってもう少し簡略化してもいいような気がした。
2次筆記試験
サンプルや過去問が一切公表されていないせいでやや謎に包まれているのがこの2次筆記試験であるが、要約すれば、これまで学習してきた3級と2級1次試験の内容を集大成して復習するような問題、という印象を受けた*1。ただし、題材はすべて当日にぶっつけ本番で提示される課題曲についての制作トピックである。
中身は音楽理論よりもむしろMIDIデータ作成上のテクニカルな設問がほぼ9割を占めた。したがって、3級および2級1次のイベントリスト問題と、公開練習曲の演習を十分にこなしていれば素直に解答できるレベルで、意外と(?)良問ではないかという感じを受けた。過去の平均点は17〜18点/20点満点なので、そう恐れる必要はないだろう。
具体的な設問内容をここで例示することは控えるが、一つ強調すべきは、標準的なドラム譜のスコア・リーディング能力が必須だということである。これは2級の練習曲演習は当然として、他にも何らかの方法である程度慣れておいた方がよいかもしれない。私はポピュラー・ジャンルの1級課題曲演習をやっていたおかげで助けられたところがあった。上級者でも特にクラシック畑の人は要注意かと思う。
出題形式は3級および2級1次同様にすべて多肢選択式の20問であった。ただし、この形式が将来も維持されるかどうかは不明である。制限時間は40分程度であるが、案外時間的な余裕があり、幸いにも焦って冷や汗をかくという事態には陥らずに済んだ。乏しいながらも他の受験者の過去の体験談を読むと、時間的な制約が厳しいという趣旨の指摘をちらほら見受けるが、この辺は受験準備の程度等に起因する個人差は当然あるだろう。