DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

GarageBand: キー設定/転調とループ素材

GarageBand(または Logic Pro X)付属のループ素材は、種類がとても豊富な上に音質も良いので、やろうと思えばループ素材の組み合わせだけでいくらでも楽曲を制作することができるほどだが、素材のクオリティに加えて特筆すべきは、楽曲のキー設定に合わせて自動転調する機能が備わっていることである。これは非常に使い勝手がよくて重宝すると思う。

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下例の通りに楽曲のキーを設定しておけば、各ループ素材もそれに合わせて試聴時と貼り付け時両方ともに自動転調してくれるため*1、いちいち個別の素材・リージョンごとに転調編集を適用する手間が省略できる。たとえば Studio One の場合は、楽曲全体のキー設定であるとかトランスポーズ・トラックという概念と機能がなく、各イベントごとの調整になるため、編集がいささか面倒である*2

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ループ素材の転調は、たとえ楽曲途中で転調が入る場合でも自動的に対応してくれる。GarageBandの場合、トランポーズ・トラックで途中の転調を適用すると、そのタイミングに合わせてループ素材のリージョン途中から自動的に転調してくれる。

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こうしたループ素材の応用力という点では GarageBand または Logic Pro X は他のDAWに比べて図抜けた使い勝手の良さがあり、DAW選定の際の重要な比較材料になるのではないかと思う*3

*1:メジャーとマイナーといったスケールの違いについては素材の検索時に選り分けることができる。

*2:Studio One のループ素材はファイル名の一部にキー設定が書かれており、それを手掛かりとして個別にトランスポーズすることになる。複数イベントを選択しての一括編集はもちろん可能ではあるが。

*3:プロならともかくも私のようなド素人だと一からオリジナルのMIDI打ち込みは正直ハードルが高いので、ループ素材のモチーフに依存する度合いが高い。プロであってもギターリフなどの生演奏はループ素材を使った方が手っ取り早いことが多いと思う。