DAW悪戦苦闘記

DAWやMIDIを通じてちまちまとDTMを楽しむ記録+MIDI検定1級到達記

macOS版 Studio One 5.4 がM1ネイティブで登場

先日ついに Studio One がAppleシリコンM1のネイティブ対応版としてアップグレード発売となった。今までM1ネイティブの主要DAWとしては、Apple提供の Logic Pro X しか選択肢がなかったため、ユーザにとっては飛び上がらんばかりの朗報、大きな進歩だと思う。同時に、各社ひしめき合うDAW市場で Logic Pro X や Cubase を追撃する気満々のPreSonusの本気度が窺える。

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個人的にはとても絶妙なタイミングでの登場で、Logic Pro X を正に入れようかというギリギリのところでセーフだったことに驚いてる。無償Prime版で使い慣れた Studio One のM1ネイティブ版がなかなかリリースされない状況だったので、M1の MacBook Air にはとりあえず Logic Pro X を導入するしかないな、と消去法的に決断する寸前だったからだ。

種々検討した結果、結局今回は Studio One 5.4 のArtist版を入れてみることにした。決断の根拠を列挙すると以下の通りだが、現時点で初心者がAppleシリコン版MacにどのDAWを導入すればよいか決める際の参考にもなろうかと思う。

  • 決め手はなんと言っても価格の安さ(¥10,600)で、プラグイン対応の有償DAWでここまで安いものは他にないと思う。基本的な機能面ではProfessional版と比較して遜色ないため、コスパは群を抜いている。初期にお試しで導入するメジャーなDAWとしては最も相応しいエディションではないか。
  • Artist版は長らくプラグイン非対応で全然魅力がなかったのだが、昨年夏以来VST/AUプラグインをサポートするようになって利用価値が増した。補強したいエフェクトやソフトシンセは別途プラグインで拡張すればよく、小さく生んで大きく育てる式で過剰投資に陥らずに済む。
  • 逆にProfessional版は私のようなアマチュアのカジュアル・ユーザには too much だと思う。値段(正規価格は¥42,800)も張るのだが、何よりあまり使いそうにない(使いこなせない?)機能が多くて勿体無い気がした。抱き合わせになってるMelodyneも個人的には今は要らない。
  • Pro版にはあるがArtist版でサポートされていない機能で個人的に残念だったのは、コードトラック/ハーモニー編集と Note FX ぐらい(必須とまでは言えないがあると便利)。FXとか音源、ソフトシンセ類は有償・無償のサードパーティー製含めてプラグインで補強すればよいので多少バンドルされてなくても困らない。
  • 正直 Logic Pro X と天秤に掛けて最後まで迷った。が、Logic Pro X もある意味では Studio One のPro版同様色々過剰にてんこ盛りのところがあり、あまり使わない機能や楽器、音源その他のループ素材で無駄になることを危惧した。ただ、これだけの機能や音源で¥24,000は破格なので、面倒を省いてとりあえず全部込みで揃えておきたい向きにはオススメです。
  • もし仮にArtist版で物足りなくなったら、Pro版へアップグレードせずに Logic Pro X を追加で入れてしまう、たぶん。Pro版との差額よりも Logic Pro X の方が安い上に、すでに述べたようにPro版は自分にとっては機能的に過剰だからだ。

というわけで、Artist版のインストール/使用体験についてはまた追々書いていきたいと思う。